Rhino 3Dで、布や紙のような「折り畳まれた形状」のモデリングは、時に複雑です。厚みを加える際にサーフェスが重なったり、自己交差を起こしたりする課題を解決するため、PJ Chen氏によるクリーンなソリッドモデル作成アプローチをご紹介します。
なぜ一般的な方法ではうまくいかないのか
多くの人がまず試すのが、サーフェスに直接厚みを与えるOffset Surfaceコマンドでしょう。しかし、タイトな折り目や複雑なカーブを持つ形状に使うと、オフセットされたサーフェス同士が衝突したり、ねじれて自己交差を起こしたりします。これは、3DプリントやCNC加工といった製造工程で深刻な問題を引き起こす原因です。クリーンなモデル作成には、別の戦略が必要です。
折り畳み形状作成の基本ワークフロー
PJ Chen氏が提案するのは、サーフェスではなく「カーブ」を主体に進めるワークフローです。まず、形状の骨格となる参照カーブを作成し、そのカーブを測定しながら折り目のプロファイルをデザインします。この段階では、厚みは考慮しません。次に、デザインしたプロファイルを元の参照カーブに沿って配置する際は、Rhinoの強力な変形コマンドであるOrientやFlowを活用。これにより、複雑な曲面にも正確にプロファイルを配置できます。
厚みを加える新しいアプローチ
厚みを加える段階では、まず「平らな状態」でカーブをオフセットします。これにより、従来のOffset Surfaceで発生しがちだった問題を未然に防ぎます。オフセットしたカーブは、必要に応じてRebuildコマンドでポイント数を調整し、より滑らかな形状にすることも可能です。これらのカーブを使って、Sweep2(2レールスイープ)コマンドでサーフェスを作成します。この方法なら、厚みを持ったサーフェスが互いに干渉することなく、意図した通りの形状に仕上がります。
最終的な仕上げと検証
サーフェスが作成できたら、ねじれてしまったシームを修正し、開いている端面を閉じます。ClosePlanarHolesやPlanarSrfなどのコマンドで端面を塞ぎ、全てのサーフェスをJoinコマンドで結合。最終的に、作成されたオブジェクトが「閉じたポリサーフェス」であることを必ず確認しましょう。これにより、3Dプリントやその後の工程でエラーが発生しない、完璧なソリッドモデルが完成します。このワークフローは、ジュエリーデザインなど精密なモデリングが求められる分野で特に役立つでしょう。
